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SHIKOの道

〜海外の最新洋書と好きな音楽を中心に〜 まずは試行と思考を高い志向で

フォーカス:ダニエル・ゴールマン

現代人の集中力の低下に警鐘?EQの提唱者ダニエル・ゴールマンの最新作
頭がいい、IQが高いだけでは社会では生きていけない。
こころの知性指数EQの重要性を提唱したダニエル・ゴールマン。
「自己認識力」「自己制御」「意欲」「共感」「社会的能力」といった要素で形成されるEQ(Emotional Quotient)。
日本でも10年以上前に出版されたが、これらの能力が必要なことは改めて言うまでもない。
そのゴールマンの最新作がこちら。 
フォーカス

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<構成>
I 「注意」を解剖する
II 自己を知る
III 他者を読む
IV もっと大きな文脈で見る
V 理にかなった練習法
VI 良きリーダーの集中力
VII より大きな視野を 

こんな経験はないだろうか?

 P.261
  • 会話中に、相手が発言したばかりの話が思い出せない。
  • けさの通勤時間のことを覚えていない。
  • 食べものの味が感じられない。
  • 目の前にいる相手よりもiPhoneの方が気になる。
  • この本を飛ばし読みしている。
ちょうど、飛ばし読みしていて、この文脈にあたりドキッとしてしまった。
著者によると注意力というの分散するのではない。、
そうではなく、注意の対象を素早く切り替えているので、1つのことに全面的な注意を注ぐ能力落ちているのだという。
 
確かに注意の対象やそれを惹きつける誘惑が世の中に溢れている。
そして、それを少しでも脳の中で描いてしまったら、消すのは大変だ。
気になって仕方ない。
みんな1日一回はFacebookログインしているというデータもあるくらいだから。
 ボトムアップで突き上げられていないか?

 人間の脳の仕組みについて、ゴールマンはこう分類している。

ボトムアップのシステムはマルチタスクで、じつに様々な情報のインプットを同時進行でスキャンしている。周囲の状況も、まだ完全に集中の対象となっていないことがらまで含めてチェックし、知覚の及ぶすべての分野を分析して、重要であると判断して選択したものを知らせてくれる。トップダウンの回路は、ボトムアップ回路が知らせてきたことがらを1つずつとりあげて、もう少し時間をかけて吟味する。

ボトムアップシステムの弱点が自分が気づかないうちに、性向や偏見を作り出している。
例えば、他人が一瞬でも嫌な顔をするとそれを見逃すことはできない。そして、無意識のうちに自己嫌悪に陥ってしまうのだ。
この原理は広告やマーケティングで応用され、私たちの衝動を呼び覚ます。
私たちが意識しないうちに脳が動かせられているのだ。

なので、意識的に疑うことが大事なのだ。意識的な努力によって、情動をトップダウンで制御することができるとゴールマンは言う。

創造的になるために必要なバランス

では、トップダウンが絶対的正義かというとそうではない。
課題から解放されず、人間の精神的豊かさや創造性を阻害する可能性がある。
なので、バランスが大事なのだ。
大切なことは、何かに没頭できること、全面的な注意を注ぎつつも基本的に受動的であることだ。

娘と一緒に波打ぎわで笑いながら大声をあげて戯れる、そんな心がすっきりした状態が理想なのだ。

心の筋トレの先

我々がいかに集中力を切らしいて、意図的に自分の状況を改善しないといけないかが、本書を読めば理解できる。
なので、最近耳にするようになった「マインドフルネス」や集中力を高める「ゲーム力」を用いて、「心の筋トレ」を行うことが必要なのだ。
そしてその筋トレの先にある、リーダー像をゴールマンはこう描いている。
  • 内なる自分を知る
  • 他人を理解する
  • より大きな文脈で社会の構造を読み解く

そして、本書の最後で引用されているダライ・ラマの3つの自問は、自身のリーダーシップ力をよりインスパイアーしてくれるだろう。

  • それは単に自分のためか、他者のためか?
  • 少数のためか、多数のためか?
  • 今現在のためか、将来のためか?
フォーカス

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