SHIKOの道

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「ピクサー史上最も感動的な作品」アーロと少年を観て、"恐怖"について学んだ

公開を1年半遅らせてまで作った作品

ピクサー好きの僕が、待ちに待った最新作「アーロと少年」
この作品は、クオリティに納得が行かなかったピクサー首脳陣が、公開を1年半遅らせたほど力を入れている。
ピクサーではクオリティを最も重視ているため、このような英断を頻繁に行う。すでにトイ・ストーリー4は2018年と公開後ろ倒しが発表されている。

今回の作品を観た感想はこうだ。ネタバレする可能性があるので、嫌な人は読まないでね。

  1. ストーリーがとてもシンプルだ。
  2. シンプルなストーリーだが、めっちゃ感動した。
  3. とても美しい映像のおかげで、ストーリー展開に合わせた感情移入がとても深かった。
  4. 恐怖は避けるもにではない、受け入れるものである。

日本では、友情がフォーカスされている。もちろん、ピクサーも感動的な作品を作ろうとしているので、ズレていないだろう。
しかし、ピクサーの文化について関心のある僕には、4つ目の"恐怖"についての考え方が最も印象に残った。
 「ピクサーの作品すべてに言えるのは、どれもありえないほどつくるのが難しく、完成するまではほとんどずっと大惨事であり続けるということなんだ。でもパニックにはならない。ぼくらにならできると信じているからね」──ジョン・ラセター
WIREDのインタビューでジョン・ラセターがこう言っている。

「恐怖を感じないものは生き残れない、恐怖を受け入れろ」映画の中で、弱虫アーロがこう言われていたが、これこそジョン・ラセターピクサーに残したいこと、若いクリエイターに伝えたいことではないか?

もちろん、公開直前で納得のいく作品ができていないなんて、大惨事だ。

けど、まず恐怖を受け入れること、その状況を許容できること、この文化がピクサーにはある。

そのピクサーが最も感動的に作った作品「アーロと少年」

映画の中でのアーロの成長の姿は、恐怖を受け入れることの勇気をくれる。是非、観て欲しい。