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SHIKOの道

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物議を醸したスターバックスの"Race Together"キャンペーン、シュルツCEOの真意とは?

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3月に始まったスターバックスの"Race Together"キャンペーン

www.huffingtonpost.jp

3月16日、スターバックス社は「レース・トゥゲザー」と呼ばれる新たなキャンペーンを開始した。国内で分極化する人種問題に取り組むことが狙いだ。キャンペーンでは、一連のステップを通して、人種に関する会話を顧客とするようバリスタ(店員)に働きかけている。「『レース・トゥゲザー』は、共感的で包含的な社会をつくる方法について立ち止まって考える機会です。1度で1回だけの会話です」と、シュルツ氏は同社ウェブサイト上の声明で述べている。

今も尚、一部のアメリカでは根強く残る黒人に対する差別問題。

スターバックスのシュルツCEOが中心となり、人種問題に対するキャンペーンを行っていた。

開始わずか1週間で中止に・・ 

www.afpbb.com

米コーヒーチェーン大手スターバックスStarbucks)は、コーヒーなどの飲み物を購入した客に人種問題について語ってもらおうと先ごろ開始したキャンペーンを中止した。この呼び掛けについては、懐疑的な見方や辛辣な批判が相次いでいた。(省略)一方、同社のコーリ・デュブロワ(Corey duBrowa)上級副社長(広報担当)は先週、ツイッターTwitter)の自分のアカウントに「大量の否定的なコメント」が投稿されたことから、一時的にアカウントを閉鎖したことを明らかにした。多くの人たちが、このキャンペーンを宣伝目的の企画と捉え、低賃金で働く店頭スタッフが人種に関する議論を促すことを皮肉に感じていた。

もともと1週間だけのキャンペーンだった説もあるが、今回の新しいアクションが好意的に受けられた訳ではないことは事実だ。

シュルツ氏のような成功者が、社会的に弱者を救うことを偽善と感じる人もいるだろう。

スターバックスの営利的なプロモーションと感じた人もいるだろう。

シュルツCEOが描く未来とは?

多方面から非難を浴びたシュルツCEOのキャンペーンの真意何だったのか?

Starbucks CEO Howard Schultz has always tried to do right by his company, his customers & his country. So why did Race Together go so wrong?

www.fastcompany.com

 ①企業のリーダーの役割は日々進化している

The truth is, the role of a corporate leader is evolving. Tim Cook’s personal advocacy for gay rights has proven more popular than his company’s Apple Watch, and Sheryl Sandberg is more famous for her support of gender equality than for her role at Facebook

Tim CookはApple Watchよりも同性愛の権利を主張して有名になったし、シェリル・サンドバーグFacebookでの役割よりも男女平等の支持者である方が印象深い。

優れたリーダーの影響力は一企業の限られた範囲にとどまらない。

貧しさの中で育ち、幼い頃から人種を分け隔てなく、正しいことに向き合って彼にって、今回のキャンペーンは正にスターバックスという枠を超えた取り組みだったのだ。

②しかし、2つのミスを犯した。

But there were other, more egregious problems with the rollout. For one, it’s a mystery why Starbucks didn’t heed its team’s own warnings about potential pitfalls; strategy officer Matt Ryan tells me the company did no market research to vet whether Race Together would resonate with the public, a decision both refreshingly authentic and inexplicably naive. Second, the messaging was tone-deaf. The press release, which led with "It began with one voice," all but heralds Schultz as a savior: "As racially charged tragedies unfolded in communities across the country, the chairman and CEO of Starbucks didn’t remain a silent bystander."Critics have also lambasted the company for leaning on its low-wage workers for such emotionally taxing labor.

1つは自身のチームの警告を聞かなかったこと、もう1つは市場に対するメッセージがずれていたことだ。今回のメッセージは、同社が低賃金者への負担を強いていることへの非難にまで拡大してしまった。

③何より自身のブランド力を過信していた

Starbucks simply assumed that its goodwill would engender public support

スターバックスは、このキャンペーンは国民の支持を得られるものと想定していた。しかしそんなに甘くはない。シュルツ氏の正義が正しかったとしても、今回の取り組みは受け入れられなかった。

④最終的には善意的な活動から収益に繋げたい?

Matt Ryan, the chief strategy officer, reveals that the company has been exploring a range of pilot studies to explore specifically how corporate efforts to support issues like race, education, and same-sex marriage yield tangible revenue gains. 

社会的な活動がどのように利益につながるかについて、探求している。

これについては、非難もあるだろうが僕は賛成だ。なぜなら、彼らは利益を得る過程で人々を良い方向へ導いていて、企業と顧客の関係性はWin-Winとなるからだ。

シュルツ氏の言葉

スターバックスを世界的な一流企業にまで成長させたシュルツ氏の経営能力の高さは言うまでもない。幼い頃は貧しい家庭で生まれ育ったが、彼の言葉やインタビューを見ると、その経験が彼の今を支えている。

今回の騒動もやり方を変えて再度トライすると発言しているように、アメリカの人種問題に対して、問題定義をするタイミングが現れるだろう。

それは単なるマーケッティングとなるか?啓蒙活動となるか?それとも人類の心を豊かにするのか?

シュルツ氏の社会でのリーダーシップが問われているが、彼ならきっと良い結果を残すはずだ。彼の昔の名言がそう言っている。

逆境は人間を奮い立たせてくれる。私もそんな計画は実行できないと言われたことが何度もある。いくら否定されても、必ず実行できるという信念を変えなかった。勝利を確信する気持ちがあまりにも強かったので、周りの人たちの期待が小さければ小さいほど、あっと言わせてやれると思って喜んでいた。 ーハワード・シュルツ

スターバックス再生物語 つながりを育む経営

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人種差別をこえた教育 (世界人権問題叢書)

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