SHIKOの道

〜海外の最新洋書と好きな音楽を中心に〜 まずは試行と思考を高い志向で

きゃりーファンの僕が、福島までT.M.RevolutionのLIVEを観に行く理由

きゃりーぱみゅぱみゅになくて、TMRにあるもの
T.M.Revolutionの47都道府県50公演のファイナルを観に行ってきた。
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このブログでは何回か書いたが、きゃりーの大ファンであるが、

shiko-plus.hatenadiary.jp

TMRは高校生のときから聴いている。
 
世間一般のTMRのイメージは、バラエティートークだったり、風に吹かれているPVのWHITE BREATHだったりする。
だけど、実態はそうではない。今でも多数のLIVEをこなしているし、そのLIVEクオリティは、どのアーティストよりも高い。
iPodで再生される以上の迫力がその場にあるから、TMRだけは、どんなに席が遠くて感動する。

初めてLIVEに来ました!っていう人もいるが、来ているファンは昔からの常連で、コアな人が多い。
個人的にはきゃりーもTMRのような路線(全体ウケよりもコアなファンウケ)を目指して欲しいなと思っている。
 
僕の中で、特にTMRで好きな曲は1998年のHEART OF SWORD。

https://itunes.apple.com/jp/album/heart-of-sword-ye-mingke-qian/id574722383?i=574722413&uo=4&at=1l3vuZh

高校生のときに辛かった時、上手くいかなかった時によく聴いていた。
今回も最後のアンコールで披露されて、とても良かった。
 
とファンっぽいことを書きつつ、今年に入ったあたりから、僕の中でTMRを聴く機会が少なくなっている。
理由は単純で、EDM系の音楽にどハマりしたから。
なので、LIVEも中田ヤスタカ系や海外の有名DJのフェスにお金を使いたいのが本音のところだ。
 

それでもなぜTMRに行くのか?

そのキッカケは、去年の台湾公演。
観たのは現地ではなく、六本木の映画館による衛星中継。
なので、LIVE独特の雰囲気は生では経験していない。
しかし、このLIVEは今でも覚えているし、これからも忘れないだろう。
 
台湾公演は、実は過去に公演を予定していたがキャンセルになった経緯がある。理由は、日中関係の劇的に悪化したタイミングと重なり、止むを得ず中止せざるを得なかったのだ。
 
普段は意識しないが、日本と台湾は対中外交の影響で事実上、国交がない。
にもかかわらず、台湾の人は、一人の日本人アーティストに魅了され、日本語を覚え、日本人に敬意すら示してくれる。
西川貴教自身もこの公演に合わせて台湾語を習得し、MCの半分は台湾語を話していた。
(このあたりのプロフェッショナル性はほんと尊敬)
 
このLIVEでは、日本だけでなく、香港にも中継された。
その時はちょうど香港では大規模な対共産党のデモが起きていた。
中国というBigPowerを前に、周辺国は政治的に難しい状況に追い込まれている。
そのような状況下で、僕も含めて何もできていない日本。
日本に尊敬の念を持って頂いている台湾の人々に、国交すら結べずにいるなんて、考えただけでも情けなくなる。
 
しかし、LIVE終盤にはそんな国境なんて無意味だってそう思えるようになった。
 
日本、台湾、香港、
 
そこには物理的な国境ではなく、国という概念を超えた空間がそこにあった。
そこにいたみんなが、ただ「TMRが好き」という共通の価値観を持っている、
それだけで十分1つになることができるのだ。
 
LIVE中よく貴教は「ここにいるみんながT.M.Revolutionやから」って言う。
よくわからず、「イエーイ!」盛り上がってたけど、この時少しわかった。
 
これまでのイデオロギーにはない、新しいカタチのRevolutionなのだと。
 
誤解されないために言うと別に革命に参加するために、LIVEに参加しているわけではない。
これだけで世界が変わるほど甘くないことなんてわかっている。
そう頭ではわかっているけど、僕の心は動かされる。
 
それを決定的にしたのが台湾公演の最後の曲、HEART OF SWORDだった。
この曲は男女のすれ違いの歌だが、今のアジアの状況とシンクロしてしまった。
何度何回繰り返すほどすれ違いは多くなるけど、どこかで今日の台湾公演のようにアジアが1つになる日が来るにではないかと、そこまで強く胸に響いたのだ。
 
TMRのLIVEには何か大きなチカラに溢れている。そんな空間だからこそ、刺激を求めて無性に行きたくなるのだ。
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