SHIKOの道

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Twitter CEOが学んだ即興コメディを学べる1冊-Yes,and なぜ一流の経営者は即興コメディを学ぶのか?-

インプロを学ぶことは、ビジネスではもはや必須

ビジネスの世界で「インプロ」という考え方は、新しいものではない
 
教科書通りで筋書きのある方法では、もはや成功しない時代、
自分自身で新しいストーリーを描き、周りと協調・共感が重要となる時代、
こんな時代だからこそ、脚本のない即興劇である「インプロ」の考え方から学ぶべきことは多く、以前からその重要性は指摘されてきた
 
例えば、「Yes and,〜」という言葉を一度は聞いたことはあるのではないでしょうか?
これは何もかも否定からはじめるのではなく、
まず相手の言葉を受け入れること、そこからアイデアを発展させていくことなど、
インプロの考え方を反映させたもの
 
組織が硬直化し、新しいアイデア、商品/サービスが生まれにくい今、
「Yes and,〜」を職場の文化に根付かせるかどうかは、
革新か衰退かの分岐点と言っても過言ではないでしょう
 

世界のトップ企業は即興劇のコメディアン?

TwitterのCEOであるディック・コストロ氏は面白い経歴の持ち主です
 
彼のキャリアのスタートは、シカゴの名門コメディ劇団「セカンド・シティ」
その後はベンチャーを起業、GoogleTwitterというキャリアを歩むのですが、
原点には「セカンド・シティ」での学びがあると、ミシガン大学の卒業式スピーチでも語っています


Dick Costolo at 2013 spring commencement - YouTube

TwitterのCEOも学んだ「インプロ」を学べる1冊

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Yes,And なぜ一流の経営者は即興コメディを学ぶのか?

著者はコストロ氏が学んだ「セカンド・シティ」の代表、ケリー・レオナルド氏とトム・ヨートン氏

第1章 笑いのビジネス
第2章 イエス、アンド─何もないところから何かを創造する方法
第3章 アンサンブルを構築する方法
第4章 共創─観客とともに舞台を創る
第5章 コメディとインプロビゼーションを使って変革を起こす
第6章 失敗を活用する
第7章 フォロー・ザ・フォロワー
第8章 「聞くこと」は「筋肉」だ
 
これまでわかりにくかったインプロの本質を
第2章から第8章にそれぞれに紹介されているインプロの7つの要素としてわかりやすく解説している
 

この本から一番学んだ大切なこと

多くの人は、失敗したくない、失敗するくらいなら何もしない方がマシだと思うでしょう

僕自身もそう

チャレンジしたいけど、人前で恥をかきたくない、そんな葛藤の毎日
それは漠然とした壁に立ちすくむような感覚

その壁を超えるヒントは「笑い=コメディ」にあると、この本は気付かせてくれた
 
何かに失敗したときは絶望で、周りが見えなくてとても落ち込む
だけど、振り返るとそれは「過去の失敗の笑い話」 になっていることが多いのも事実
 
失敗なんて、所詮人生の即興劇における「笑い話」の1つに過ぎないのだ
そう考えると、気持ちが少し楽になった、
そしてもっと新しいことに貪欲に挑戦したくなった
 
インプロ・コメディの力を学ぶには、これ以上の本はない
心から自信を持って言える一冊だ 
なぜ一流の経営者は即興コメディを学ぶのか?

なぜ一流の経営者は即興コメディを学ぶのか?