SHIKOの道

〜海外の最新洋書と好きな音楽を中心に〜 まずは試行と思考を高い志向で

いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学

時間がないのはあなただけ?

仕事終わりの帰りの電車の中、Facebookを見て、ついこんなことを考えていた。

『この人いつも楽しそうだな・・・』

『いつもいろんなところに行って充実しているな・・・』

『どうして自分には楽しむ機会や時間がないんだ・・・

『タイムマネージメントの本をこんなに読んで実践しているのに、終電まで働かないといけないんだ・・・』

 

人間に唯一平等に与えられたのは時間

それにもかかわらず、どうして人との差が出てしまうのか?

本当に時間の使い方だけでこんなに差がでるのか?

 

フランクリン・コビィーの7つの習慣ができていないと言われればそれまでだが、

度重なる緊急かつ重要な問題に対応していると、人生の充実感を味わう暇もなく時間だけが過ぎていく。

 

時間があれば、もっといろいろなことをするのに。。。

だが一瞬できた時間では特に何せず、だらだら過ごしまた仕事にいく。。。

 

そんな繰り返しの日の中で出会ったのが、この1冊。

いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学

いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学

 

 Google会長シュミッド氏が『必読の1冊とは本書のことだ』と推薦するほどの1冊。

最新の行動経済学により、『欠乏感』についてみごとに書かれている。

トンネリング効果

トンネル視とは、トンネルの内側のものは鮮明にみえるが。トンネルに入らない周辺ものは何も見えなく視覚狭窄のことである。

集中は有益なことであり、欠乏のおかげで人はそのときに最も重要と思われることに手中する。トンネリングはそうではなく、欠乏のせいで他のもっと重要かもしれないことがトンネルの外側に押し出されてほったらかしになることである。

差し迫ったプロジェクトで忙しいとき、家族と過ごす時間を削り、お金のやりくりを先延ばしにし、定期健康診断を差し伸ばしにする。(略)トンネルの外のものごとは過小評価されやすく、省かれる可能性が高い。(略)欠乏によってものの見方が変わり、選択の仕方が変わる

人は自分の持っているものがごくわずかしかないと感じるとき、欠乏の物理的な意味に重点を置く。遊ぶ時間が少ないとか、使える金が少ないと。(略)負荷をかけられると少ない心的資源でなんとかやっていかなくてはならない。人は欠乏のせいで莫大な借金を抱えたり、投資をし損ねるだけではない。他の生活面でもハンディキャップを追うことになる。 

 忙しさで身の周りが見えなくなる、

限られた視野で他人と比べて自身の欠乏感を感じる、

不安になり心理的負荷が高まる、

自身のパフォーマンスが劣る、

忙しくなる、

といった負のスパイラルに陥るのだ。

欠乏感の本質とは?

物理的な限界とトレードオフはつねにある。

例えば、

海外旅行に行くような大きなキャリーバッグに1泊二日の荷物を詰めたらどうだろうか?

帰りのお土産を入れらると思えるくらい、心の余裕があるのではないだろうか?

一方で小さなキャリーバッグを使えば、その心の余裕がなくなってしまう。

 

スペース(心のゆとり)と欠乏感はトレードオフ関係なのだと述べている。しかし、キャリーバッグの大きさのように客観的な物差しが実生活ではないがゆえに、人はこのトレードオフ気づいていないと本書では述べている。

どうすることにしたか?

この本から学んだことは2つ。

  1. 欠乏感を感じているときに、自分の心の状態を知りマインドセットをする
  2. 心のゆとりがあるときほど、時間を無駄にしがちであるため、意図的にトンネリング効果を作り出し、集中して作業すること

忙殺されるだけの人生はもう嫌だ。

この本があればどんなに忙しくなっても戦っていける、そう思える1冊だ。 

 

いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学

いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学

 

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

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