『大阪都構想』から考える、各国の2番目の都市はどのように成長戦略を立てるべきか?
本日ついに投票日
投票がついにはじまった。
各国の2番目の都市という立ち位置
橋下市長の主張に、『大阪という一地域の視点だけでなく、グローバルで戦っていくための競争力強化』というものがある。
市民の方々にとっては、あまり実感がわかない話である。
しかし、今世界でもっとも注目されているのは、その国の2番目の都市のあり方なのだ
世界の都市総合力ランキング 2014 GLOBAL POWER CITY INDEX 2014
「世界の都市総合力ランキング」(Global Power City Index, GPCI)
- ロンドン
- ニューユーク
- パリ
- 東京
http://www.ft.com/cms/s/0/13aa39dc-fadc-11e4-84f3-00144feab7de.html#axzz3aLig0RwD
It is a struggle being played out in second cities around the world, from the UK’s Birmingham to Chicago in the US and France’s Lyon, each wrestling with the increasing hegemony of national capitals that suck up corporations, people and economic power.
これらの都市の競争相手は、世界第1位のロンドン、第2位のニューヨーク、第3位のパリだ。そして大阪のライバルは言うまでもなく、第4位の東京だ。
世界のトップ4の都市には、クリエイティブで革新的な人や企業が集まる。
それにより、お金や投資が次々に集まり、サービスが向上し、魅力的な都市となる。
それにより、多くの人が集まるといった好循環が生まれるのだ。
一方で、それは他の都市から、人・モノ・金が流出することを意味する。
つまり、メガ都市の一極集中である。
そのため、その国の2番目の都市ですら発展が伸び悩んでいる。
実際、Top10のランキングに2つの都市がランクインした国はない。
都市として戦うためのデザイン
今の大阪は『二重行政』と呼ばれる問題で、無駄な投資/政策が多い。
それを無くすために都構想が必要というのが維新の主張で、都構想なくてもできるというのが野党の主張。
つまり、政治の決定システムのあり方についてが論点であって、どのような政策や戦略を行うかは大きな論点ではない。
大阪の具体的な未来は、投票後の明日以降に描かれる。
どんな美しい未来を描いても、それを実現する土台がなければ意味がない。
土台とは政治の決定システムであり、権限やプロセスをどのようにデザインするかである。
良いデザインをすれば、柔軟にかつ迅速に、スケールを拡大するできる競争力を得る。
地域創生など地方の成長戦略は大きな課題。
成長戦略を描く前に、大阪のようにまず政治決定システムのデザインを考えることが必要だ。
<デザインと成長戦略についてはこちら>