美術手帖 2016年6月号③
東京のアートフェアが目指す姿とは?
ミラノサローネ国際家具見本市を例に挙げると、あそこには圧倒的な集客力と発信力があるからこそ、企業やブランドも大きなエキシビジョンを企画して勝負に出ています。それに、メイン会場だけでなく街中の至る所にも展示が点在していて、未来の商品になるかもしれないプロトタイプを世に問いている。さらに、その空気感に吸い寄せられで目利きたちが集まり、次の時代の1番面白いものを探りにきているんですね。
谷川じゅんじさんが語るMAT(Media Ambition Tokyo) が目指すとこはここ。
助成金にも頼らない、キュレーターの力に依存しない、だけどレベルの高いアーティストが吸い寄せられるようなプラットフォームを目指している。
この理屈はMATだけでなく、アートフェア東京などの国内アートフェアにも当てはまるし、地域で国際イベントするときは外せない視点である。