時間とお金の無駄?MIT上級講師が語る、ハッカソンではイノベーションを起こせない理由
「ハッカソン」が大ブームの理由、企業が活用してイノベーションに結びつけるコツとは NRIやシャープ、auらが続々と開催|ビジネス+IT
今、ハッカソンが大ブームだ。
これまでの縦割りの組織ではなく、横の繋がりによって新しいアイデアを生み出そうという動きだ。
そう、みんな現状に危機感を持ち、何か新しいものを生み出さなければ生き残れないと感じているのだ。その一つの手段としてハッカソンが注目されている。
WHY ACKATHONS ARE BAD FOR INNOVATION
そんなハッカソン大ブーム時代に、異議を唱えている人物がいる。
MIT Sloan School of Managementの上級講師Anjali Sastry氏だ。
Fast Companyに彼女の意見が投稿されていたので紹介する。
しかし、彼女のメッセージはこうだと思う。
順にみていくことにする。
But they very rarely spark real, lasting innovation.ハッカソンは短期集中のため、集まったときは非常に熱気がある。
しかし、継続的なイノベーションはほとんど起きない。
なぜなら、イノベーションは日々の「発見」→「問題解決」→「発見」→「問題解決」の積み重ねから生まれるからである。
Arguably the biggest disadvantage of hackathons is also their draw. They're often willfully divorced from reality. (Omit) "Solving" a problem in a vacuum, however, is a waste of time and money.そう、ハッカソンはあまりに現実離れをしている。 もしかしたら時間とお金の無駄なのかもしれない。特にそう言えるのは、参加した課題があまりに専門外だった時だ。
専門知識がない場合、想像や前提を置いて話を進める。
それによって、新しい何かが生まれる可能性はあるが、そんなに甘くはない。
大抵の場合は見当違いであったり、あまりにも非現実的なモデリングを行っている場合が多い。
そして、彼女の主張はこうだ。リーダーは、開発プロセスのあらゆるステージでハッカソンと同じ興奮を注入する必要がある。
大抵の場合は見当違いであったり、あまりにも非現実的なモデリングを行っている場合が多い。
そんな非現実的なアイデアをランキングするイベントにどんな価値があるのだろうか?
ハッカソンの代わりに必要なこと
ハッカソンに対して厳しいコメントをするAnjali Sastry氏。しかし、彼女はハッカソンが生み出すエネルギーをパワーを認めている。そして、彼女の主張はこうだ。リーダーは、開発プロセスのあらゆるステージでハッカソンと同じ興奮を注入する必要がある。
Hackathons trigger blips of great energy. But to sustain it in a way that creates real impact, leaders still need to inject the same excitement into every stage of the development process.これはとても難しい。
社内でリーダーシップを取りつつ、熱狂した空間を生み出すリーダーになれと言っている。そう、ハッカソンで満足するな!社内で本気でイノベーションを起こせ!というメッセージだ。
このメッセージで僕の胸は少し傷んだ。僕自身も読書会の楽しさを、仕事のどの段階でも活かせているか?と問われれば、Yesと言い切れないからだ。僕の次のステップを示してくれた印象的な記事になるかもしれない。
<Anjali Sastry氏の著書>
Fail Better: Design Smart Mistakes and Succeed Sooner
- 作者: Anjali Sastry,Kara Penn
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- 作者: Anjali Sastry,Blaise, M.D. Aguirre
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