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SHIKOの道

〜海外の最新洋書と好きな音楽を中心に〜 まずは試行と思考を高い志向で

2016年、ストリーミングミュージックは音楽業界にどのような影響を与えるのか?

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Apple Music、LINE MUSIC、AWA 音楽業界に大きな変化があった2015年

レコード大賞紅白歌合戦、年末の音楽番組はいつもと変わらない。しかし、2015年音楽業界は大きな変化があったと言っても過言ではない。
それは、定額制の音楽配信サービス(ストリーミングミュージック)が日本でスタートとしたことだ。海外ではSpotifyなどがスタートしていたサービスだが、レーベルとのロイヤリティや権利の調整が難しい日本では、なかなかサービスがスタートしていなかったのだ。
海外の音楽業界は、すでに次の段階に入っている。無料視聴期間中の報酬が払われないとして、テイラースイフトがAppleMusicの音楽提供をストップした。アーティストの収益の減少は避けられないため、何十万人をも集客する巨大フェスが多く開催されるようになった。日本でも今後、テイラースイフトのようなアーティストの出現、大規模フェスの開催がトレンドとなっていくだろう。

shiko-plus.hatenadiary.jp

2016年、音楽業界はどこに向かうのか?

しかし、2016年の日本の音楽業界は厳しい試練が待っている。いわゆる2016年問題だ。ライブ会場として使用される施設が、東京オリンピックを見越した大規模な改修を行われる。それもほぼ同タイミングで行うため、ライブをする会場が確保できない状況となっているのだ。

音楽業界の“2016年問題”が深刻すぎる… - NAVER まとめ

リアルの場がなくなり、そこから新しいカルチャーが生まれる可能性が少なくなってしまう。この問題に対して、具体的な対応策はまだ講じられていない。音楽はどこに向かうのか?リアルの場がなければ、ますますオンラインに向かうことになるのかもしれない。

Fast Companyで、2016年のストリーミングミュージックのトレンド予想をしている記事があった。日本はこの領域に遅れを取っているが、音楽業界を考える上で抑えておくべきテーマだ。記事に書かれていた5つのトレンドを引用する。

www.fastcompany.com

 1. PANDORA WILL MORPH INTO SOMETHING COMPLETELY DIFFERENT

まず、最初のキーワードは「PANDORA」。PANDORAとは、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドで人気のストリーミングサービス。広告は入るが、無料で楽しめることができるため、8000万人のアクティブユーザーがいると言われている。そんなPANDORAは、2015年積極的に買収を進め、3つの強みを手に入れた。

1つ目は「Next Big Sound」というスタートアップ企業。CDやラジオだけでなく、あらゆるソーシャルメディアから、今本当に流行っている音楽をビックデータ解析するサービスを行っている。その精度には定評があり、Billboardにはソーシャル50というランキングを提供している。「Next Big Sound」の買収により、PANDORAはよりユーザー好みの音楽を自動配信することができるようになったのだ。

2つ目は、ネット・ラジオの「Rdio」。簡単にいうとライバル会社のユーザーべース、知的財産権、テクノロジーを買収したのだ。

そして、3つ目は「Ticketfly」。コンサートチケットの情報プラットホームだ。これまで、PANDORAはロイヤリティなどにより、アーティスト側との友好な関係性を築けずにいた。しかし、「Ticketfly」を手に入れたことで、アーティストとファンをリアルの場で繋げる役割を果たすことができるようになる。

このように、PANDORAはストリーミングミュージックのビジネスモデルを固めようとしている。LINE MUSICやAWAApple 勝つには同様の投資が必要なのではないか?

 2. YOUR FAVORITE SONGS WILL SOUND BETTER

2つ目のキーワードは「音質」。ストリーミングサービスの音質は決して良いものではない。いい音楽はいい音で聴きたいもの。恐らく、今後追加料金を払うことで、高音質の音楽が配信されるサービスが出てくるだろう。日本だと、ハイレゾをどのように普及させつつ、取り入れていくかが課題だね。
 

3. A STREAMING SERVICE WILL GO UNDER (OR GET ACQUIRED)

3つ目のキーワードは、「脱落 or 買収」。PANDORAは積極的買収で、他の差別化を図ろうとしている。この動きは正しい。なぜなら、どのサービスも価格、提供している曲、音質ともに変わりがないからだ。GoogleAppleMicrosoftAmazonといったITの巨人がすべて参入しているが、今後差別化を試みない限りは、市場からの脱退を余儀なくされるだろう。
 

4. REVENUE FROM MUSIC SUBSCRIPTIONS WILL EXPLODE

4つ目のキーワードは「売上」。これまでストリーミングミュージックは、Spotifyフリーミアムビジネスに代表されるように、無料が一般的だった。しかし、Apple Musicの参入がルールを書き換えつつある。AppleMusicは最初の三ヶ月は無料だが、それ以降は費用が発生する。約4割のユーザーが有料会員にシフトしているというデータもある。レーベルへのロイヤリティ支払の問題は引き続きあるだろうが、単純な売上だけをみると、2016年はさらに伸びそうだ。

5. MUSIC WILL BEGIN TO SHIFT AWAY FROM "FREE"

最後のキーワードは「無料から離れていく」。YoutubeSoundCloudなど広告が収益となっているサービスについては、我々は無料で音楽を楽しめることができる。Spotifyフリーミアムビジネスはその典型だ。
しかし、2016年は転機が訪れるかもしれない。それは、完全なフリーミアムビジネスからの撤退ではなく、「無料」である期間を限定するというものだ。例えば、新曲だけ無料で、あとは月額定額を支払うなどといった仕組みだ。
ストリーミングミュージックのアーティスト側のメリットは、より多くの人たちに自分たちの音楽を知ってもらえるということ。ただし、無料配信だと収益性が成り立たなくなるので、それを折衷したかたちだ。

ストリーミングミュージックにより、我々はより気軽に音楽を楽しめるようになった。その裏で、ビジネスモデルがまだボンヤリとしている部分が多い。海外ではPANDORAが一歩リード。その利便性に、他のサービスを使っていたユーザーが乗り換えるかもしれない。
昔はソニーのMDウォークマン使ってたのを、そこからiTunesに移すのって結構な手間ヒマだった。けど、今はサービスの切り替えはアプリのボタン一つ。僕自身、Apple使っているけどPANDORA使えるなら、要らなくなるかなと思っている。そのくらい、競争が激しく、次から次へ新しい戦略を打たないといけない領域だ。2016年もストリーミングミュージックの動向から目が離せない。
 
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